平成26年5月20日

学生募集の停止について

香川大学大学院
香川大学・愛媛大学連合法務研究科

　このたび、香川大学・愛媛大学連合法務研究科（四国ロースクール）は、平成27年度より学生募集を停止することを決定いたしました。
　四国ロースクールは、四国各界の支援を背景にして、地域におけるリーガル・サービスの需要に応じ、地域の法曹教育を受ける機会を広げ、地域に根ざし、地域で活躍する法曹を養成する機会を提供する必要性などから、全国に適正に配置すべき法科大学院を四国にも設けるという基本的な方針に基づいて、香川大学と愛媛大学の連合方式という全国で唯一の連合法科大学院として設置されたものです。
　これまで、四国ロースクールは、四国弁護士会連合会や四国経済連合会ほか四国ロースクール後援会等のご支援をいただきながら、地域に根ざした法曹養成のために懸命に努力して参りました。しかしながら、司法試験合格実績は関係者の皆様のご期待に十分に応えるものではなかったことは率直に認めざるをえません。もっとも、そのような中で、修了生の司法試験合格者の多くが四国の地で法曹として活躍していることは、四国ロースクールの誇りでもあります。
　これまでも我々は、入学定員の削減、カリキュラムの改革、教員相互による授業見学、四国弁護士会連合会との共同FDの実施、自主ゼミの充実等、様々な自己改革に組織的に取り組んで参りました。しかしながら、四国ロースクールへの志願者、入学者の確保はますます困難になる一方です。この状況については、我々の力不足もさることながら、法科大学院制度をめぐる近時の大変厳しい状況が大きく影響を与えていることも否定できません。
　このような中で、適切な規模の授業を実施していくだけの学生数を安定して確保することが困難であり、この状況が近い将来に改善される見込がないと判断し、ここに平成27年度以降の学生募集を停止することを決定した次第です。これは、四国ロースクールにとっても苦渋の選択でありました。このような決定に至りましたことについては、関係者の皆様方に、誠に申し訳なく思う次第です。
　学生募集を停止いたしますが、四国ロースクールは在学生がいる限り存続します。また、修了生に対するサポートもこれまで通り継続いたします。四国ロースクールの教員一同、これまで以上に力を注ぎ、教育責任を果たしてまいる所存であります。
　皆様方には、今回の決定についてご理解をいただくとともに、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げる次第です。

香川大学長メッセージ